「……んっ」



うっすらと目を開けて、目に入ってきたのは白い色の天井。



「亜実!やっと気がついたの!?」



聞こえてきたのは、お母さんの声。



「……お母さん?」


「倒れて3日も寝込んでたのよ!」



ホッとしたような顔を見せるお母さん。



「3日も……?」


「全然目を覚まさないからどうなるかと思ったわよー」


「ごめんね、心配かけて」



でも、どこで倒れたのだろう。
記憶が曖昧で、その前に何をしていたのかもわからない。



「練習しすぎで疲れちゃったのかもね」



お母さんがあたしの頭を撫でる。



「練習……あっ!インターシップ!」



インターシップの残りの期間があったことを思い出して、ベッドから起き上がる。



「体を治すのが先よ」



お母さんによってベッドに寝かされる。



「せっかくの経験だったのに……」



毎年楽しみにしていたインターシップ。
最後の年に途中でできなくなるなんて、そんな悔しいことはない。