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「晴香、帰らないの?」

「あ。ちょっと図書館に用事」

「そっか。また明日ね!」

「うん、バイバイ」



 不安な気持ちが増したまま放課後。
 就職コースの話はすでに終わったはずなのに光哉だけ戻らず、わたしは取りあえず待つことにした。


 初日から就職や進学の話ばかりで嫌になる。それが就職コースとなれば、色々と精神を削りそう。
 光哉は大丈夫なんだろうか。



 ――――先の話なんて、したことなかったな。話? 最後に話した話題ってなんだった?



 登下校の、あの距離のせいでクラスメイトどころか、友達も光哉と付き合っていることを知らない。
 何となく言えないままで罪悪感がある。