その後、更に詳しいことを担当の先生から聞いた。

健康診断だと言わされて受けていた半年に一回の心臓検査。
ビタミン剤だと言われて飲まされていた心臓のお薬。
この頃検査の結果が芳しくなかったこと。

後の話は高校生の私にはまだまだ難しい単語が多すぎてよく分からなかった。

とりあえず、私はもうすぐ死んでしまうらしい。


「ははっ」
乾いた笑いが口からこぼれた。

人間が本当に絶望する瞬間ってこんな感じなのかな。


「るっちゃん…」

かあさん…先に悲しまれたら私はどうしたらいいの…
一緒に泣いたら、それこそ悲劇のヒロインじゃない…


言いたくても言えない言葉が喉の奥で密かに消えていった。