「……どうした?何かあったのか?」

「見てよ〜!こんなに大量に取れたんだぁ〜。あとで焼かない??」

そこでちょうど永富と十勝が帰ってきた。

「凄い、いっぱい釣ってきたね。」

バケツ1杯分が魚で埋め尽くされている。なんか、ビチビチ跳ねてない??え?気のせい?

「あの川そんなに魚いたんだ。」

おい時友、失礼だぞ。私も思ったけど。


「見てみてりかちん〜!凄いでしょ〜!」

『……そうだね。凄い、ね。』


「もうちょっと反応してくれてもいいのに~。」

そう言った永富は


「冷たっ!!」


ビチビチと跳ね上がった魚に水をかけられた。

いや、色々おかしいだろ。


「………、おい、あれ」


十勝が指を指す。

「え?」

「なになに?」

『どうしたの』


その方向へと目を向ければ、


「………………、人?」


人がいた。立ち入り禁止とロープを張られた先程噂をしていた敷地内へと入っていく。


「どうして人が?ここは今日俺たちで貸切のはずなのに。」


ここからはよく見えないけれど、近くに生えている気の大きさと比べればまぁそれなりに小さい方だろうか。


「……子供?」


「取り敢えず行ってみよう。」

『そうね』

「うん」

「迷い込んだのかもしれないし…、ね?」


先程川へと遊びに行っていた十勝と永富は帰ってきた。これで全員揃っている。


さぁ、冒険だ。