「歩夢………


歩夢は変わらないね。16歳のまんまじゃん。


羨ましいよ」



私は、ｸｽ、と笑った。



「年変わらないじゃん椎名………



会いたかったーー」



いきなり真剣な表情をする歩夢に、私は、焦る。



「歩夢…………


来ちゃった。先輩が歩夢によろしくって」


歩夢は、頬をポリポリ掻きバツの悪そうな顔をする。


「敵わないな、先輩には………」


「歩夢、リボン返して」


私は、歩夢に手を差し出す。


歩夢は、リボンを手に私の髪に結う。