「歩夢、なんか怒ってる?


どうかした?」




なんて、僕の気持ちに気づかない椎名。


「ねえ、椎名ちゃんと高坂君ってどう言う関係なの?」



「幼馴染みだよ。家も隣だしね。歩夢、頭いいのに、一緒の学校行くってきかなくてさ。」


周りが僕に視線を送る。


言いたいことはわかる。


言いたきゃ言えよ。



「心配なんだね、椎名ちゃんが。


わかるよ」



誰かが言った。



ああ、心配だよ。


簡単に奪われてしまった。