中島くん、わざとでしょ




たくさん話して、お店を出たのは17時50分。
街がオレンジ色に染まりはじめる時間。



それは、駅の手前まで来たときのことだった。

ミカちゃんの家は南区。私の家は北区。
電車のホームが逆だから、バイバイして別れた。




寄り道の場所から一番近かった、いつもと違う駅を選んだ。
中心からは少し離れているせいか、ひと気が少なくて。


なんだか不気味で、はやく駅に入ろうと歩き出した私の肩を、誰かがつかんだ。




一瞬、知り合いかな?なんて考えたけど、ほぼ男子校の西高には、ミカちゃん以外に親しい人はいないはず。


嫌な予感がした。





「ねぇ、ひとり?」


男子の、妙にねっとりとした声が耳に届いた。


恐る恐る振り向くと、白に近い金髪に、黒マスクをつけた人と。


さらにその隣に、同じく金髪の髪を、後ろでくくり、黒いサングラスをつけてる人。




見るからにヤバイ感じ。

そう思ったときには、左右を挟まれてた。