口にした途端、猛烈な恥ずかしさに襲われた。

好きって言いたかったのに

その一言がどうしてもでてこなくて。



でも何か言わなきゃと思って。

あわよくば伝わったらいいなと思って。




「…っあ、えっと……つまり、」


しどろもどろ、目を泳がせていたら

抱きしめられた。



「……なんだよ、それ」


呆れたように笑う優しい声。
もうそれだけでいいと思った。




「俺、期待するんだけど?」

「……うん」

「……いいの?」


がんばって目を合わせる。

あつい、苦しい、ドキドキする。



「……いいよ」