「……なんで拒否んないの?」


──────そんなの。



答える前に、また唇が落ちてくる。

今度は髪。

次は首筋。


優しく優しく、触れてくる。



「……甘っ。……最高 」



それは、コーラをかぶってるからで。

中島くんの好きなものだから、こんなに求めてくれるんだって。

思えばとても恥ずかしい格好をしていて。


だけど、もうそんなのぜんぶ考えられなくなるくらい──────



「はずさなくて……いいよ」

「……え?」

「唇……」



何言ってるの。 何言ってるの。

中島くんの黒い瞳が揺れた。



「私、……私は……」


ドキドキが加速する。自分の声もかき消されるくらいうるさい。



「中島くん、が……中島くんの

……コーラになりたい」