「……ご、ごめん」



明らかに焦った様子で中島くんが言った。



「わざとじゃ……、ない」



うん、わかってる。

私が走って逃げるから、走って追いかけるしかなくて。
炭酸が、しっかり振られた状態になってしまったんだ。



「……大丈夫だから」

「でも濡れてる」

「う、うん」

「し、透けてる」

「……っ!」


ええっ?!

慌てて両手で胸を覆う。


さっきからありえない。

なんでこんな、恥ずかしい姿ばっかり見せなきゃいけないの……!



「これ着てろ」


中島くんが上着をかけてくれた。



「そんで、俺ん家すぐそこだから……ついて来て」