「族の喧嘩で、重症負ったみたいでさ……」 「重症っ?」 「あー。別に命とかには全然問題ないらしい。意識もちゃんとあるし。けど、傷が深くて縫ったりしてとか」 「……そうなんだ」 入院するくらいの傷って、一体どんな喧嘩をしたらそんなことになるんだろう。 本当に大丈夫なのかなと不安になるも、事情が知れてよかったと少し安心する。 ありがとう、と浦本くんにお礼をいうと 「待って」と引き止められた。 「……見舞い、行ってみる?」