中島くんはなにか言いたげに見つめてきたけど、私が気のない返事をするからか、休み時間になると席を立ってどこかへ行ってしまった。
考えても考えてもわからない。
中島くんは、幼なじみの女の子が好きなんだよね?
だとしたら、あのピンクの紙に書かれてた意味って何?
思い出すと顔が熱くなってくる。
考えれば考えるほど、あれは、疲れていた私の幻覚だったんじゃないかって気がしてくる。
ほんとうはただの紙切れで……って。
隣の机には、ペンケースが乗っていて、
手を伸ばせば簡単に届く距離。
もう一度見てみたい。
もちろん目を盗んでペンケースをのぞくような、そんな真似はしないけど。
ちゃんと知りたい……って思った。



