助けて。
助けて。
────遼くん
「……遼くん」
熱いものがこみ上げてきた。
すると
温かい手のひらが私の手をつつみ込んで。
「……遼くん……?」
そっと目をあける。
ぼんやりとした世界、
白い天井、その手前に誰かの影が映る。
触れてくる手が優しくて
無意識にぎゅっと握りかえした。
すごく安心した気持ちになった。
心地よくて
もう一度目をつむる。
すると薬品のにおいがツンと鼻をついて
────…
ハッとする。
現実に意識が引き戻された。
「─────上月」
耳に届いたのはよく知った声。
目に映ったのは
「……なか、しまくん」
ひどく不安そうで
どこか悲しい顔をした人物。



