中島くん、わざとでしょ




──────





お昼休み。





「じゃあ、あたしは彼氏とご飯食べてくるね。生徒会の仕事、がんばって〜」



教室の棟が違う、工業科の彼氏に会いに行くということで、いつもよりずいぶんご機嫌なミカちゃんを見送った。


私もこれから生徒会室に行って、遼くんに会える……と思うと嬉しいのに。





うう、さっより痛いかも……。



なんでお腹だけがいたいはずなのに、全身にひびくんだろう。動けないってなっちゃうんだろう。



もうちょっと、もうちょっとだけ、机の上で休んでから、生徒会室に行こうかな。


その前に、遼くんに遅れるって連絡入れなきゃ、と思って、どうにか机から頭を浮かせてスマホを開く。



すると、目の前にふっと暗い影が落ちてきた。



見上げると、そこには中島くん。




「さっきからうずくまってるけど、どうしたの?」



皆の目があるからか、普段の優しい口調とスマイルを崩さずに話しかけてくる。

他の女の子なら、胸をときめかせるのかもしれない。でも私は、本性を知ってしまったから。





「何でもない。そもそも、中島くんには関係ないし」



ふいっと目をそらすと、中島くんは机に手をついて、私の耳元に顔を寄せてきた。





「生意気。口のきき方がなってないな、ほんと」



小声で低く囁いてくる。

だいたい、口のきき方がなってないって、あなたいったいどこの何様なの?って感じ。