……どうしよう。
休憩といっても、クラスのメイド喫茶の仕事もあるから、完全にフリーな時間は1時間くらいのもの。
去年みたいに、校舎のすみっこの方でじっとしているとか……休憩時間も、生徒会の仕事を手伝うか。
どっちにしろ、楽しい文化祭にはほど遠い。
もともと期待はしてなかったし、べつにいっか……。
ため息をつくのはやめて、メイド喫茶の最終的な準備に取りかかった。
周りのクラスメートは、お互いのメイド服姿を見ながらゲラゲラ笑い合ったりしてる。
着替える前にまず準備をしてよと言いたくなるけど、不良相手にそんな度胸はない。
「あっ、上月さん。オッス」
振り返れば、浦本くん。
ふと周りを見て、教室に中島くんがいないことに気づく。