そんなことを考えていたら、ちょうどミカちゃんが登校してきた。

だけどおはよう、と声をかけるやいなや



「はのんごめん!」

と謝られて、なんだかイヤな予感がした。




「彼氏と休憩時間が合わないからはのんと回るって言ってたんだけど、彼氏がクラスの出し物のシフト変更してくれたらしくて……だからごめん!」



……つまり、彼氏と一緒に回るから、私といっしょにはいられないと。



「ええ、そんなあ……」


悲しいけど、ミカちゃんの彼氏との時間をマガママ言って奪うわけにもいかない。



「ほんとごめん! はのんは、遼くん誘ったらどう……?」

「う……うん。 そうだね、誘ってみる」



そう返事をしながらも、遼くんといっしょに回れないことは分かっていた。

生徒会は交代で見回りをすることになっていて、シフトは見事に、私が休憩のときは遼くんが仕事をしていて、遼くんが休憩のときは私が仕事をしていて……という感じになっている。


つまりかぶることがないんだ。