中島くん、わざとでしょ


ていうかっ私が遼くんのこと好きなの知ってるよね?

急かして引き離すことないじゃん。
絶対わざとだ……。
この猫かぶりもやし男ー!!!

口に出して叫びたいのを我慢する。だって遼くんが目の前くらいにいるんだもん。


笑顔をくずさないように板を支える作業に再び集中する。


やがて、一通り釘を打ち終えた遼くんは優しい顔で笑う。



「ありがとう、助かった」

「ううん。いつでも頼ってね、力作業とかはあんまりできないけど、サポートは全力でするから 」



わたしがそう答えると、なぜかふいに黙り込む。



「……どうしたの?」

「……中島のところ……」


出てきた名前にドキッとした。



「中島のところ手伝い終わったら、また俺のとこ来てよ」

「っ、うん」


うれしさに胸の奥が熱くなる。

ほっぺたが緩むのを抑えきれず、だらしない顔で中島くんの元へ向かった。