「ほんとだよ。頭打ったりしたら笑えないぜ?」 「うん……ごめん」 うなだれて、もう一度謝る。 すごく悪いことをした。 でも、正直、中島くんはもっとブチ切れると思ってた。 なのに、それどころか私が謝れば謝るほど優しい表情になっていく。 「反射神経がいい相手でよかったな」 そう言うと、私の頭にそっと手を置いて。 「まあ俺は、上月に殴られようと蹴られようと罵倒されようと。全部許すし、受け入れるけどね」