中島くんが椅子から落っこちてしまうんじゃないかとヒヤッとした。
とっさに机で体を支えて、なんとか体勢を保ってくれたから胸をなでおろす。
「っごめんなさい……」
「……マジでおっかねぇのな、上月って」
「う、ごめん、突き飛ばすつもりはなくて……ほんとに……」
謝りながら自分でも戸惑っていた。
感情がこんなに高ぶることって、ほとんどない。
最近おかしいと思う。
怒りっぽくなった気がする。
思い返してみれば
それって全部、中島くんと一緒にいるとき。
あの裏庭での出来事があってからずっと。
この前もこの前もこの前も……昨日のことだって。
口封じにキスされたり、遊び感覚でキスされたり、からかうようなことばっかりしてきたり、どれも間違いなく怒っていい状況ではあるんだけど。
「中島くんがケガとかしなくてよかった……」
いくらムカついたり考えが合わないからと言って危害を加えるのは間違ってる。
故意ではないとしても、相手に少しでも痛い思いをさせてしまった時点で暴力になってしまうから。



