……な。

なんだって………。




「ええ……っ、それほんと?」

「うん。うちの制服だったし、あんなイケメン見間違えたりしないって」

「……ふうん」




……へぇ、そうなんだ。



「ちなみに女の子のほうは中央高校の制服着てたよー。清楚系って感じで可愛いんだけどね、ちょっと性格きつそうに見えた」



生徒会の仕事をサボって女の子とデート。

それが “ 大事な用事 ” なんだ。




「あ、そういえば。 中島くんの幼なじみが中央に通ってるって……前に聞いたことあったかも」



ミカちゃんの話を聞いてたら、だんだんと腹がたってきた。


幼なじみがいるなんて知らなかった。

デートならデートって正直に言えばいいのに。

サボるのはよくないことだけど、好きな人と一緒にいたいって思う気持ちはとがめられない。

他人が口出しすることじゃない。




そっか……好きな人。


中島くん、そういえば好きな人いるって言ってた。

“ 宇宙一可愛い ” って……。



私は、“ マジで可愛くねぇー女 ” 。


顔をあげて友だちとしゃべってる中島くんを見る。
その横顔がこころなしかいつもより明るく見えて、幸せそうで、なんとなくモヤモヤした。