中島くんは私の肩をつかんだまま歩き出した。指先に力がこもっていて痛い。
遼くんのほうを振り向こうとすると、肩にあった手を後頭部に移動させて阻止してくる。
そして、なぜか教室に続く階段をスルーしてその奥へと進んでいく。
「ちょっと待ってよ、どこ行くの……」
答えてくれない。
やがてたどりついたのは校舎の隅っこ。ほとんど使われることがない非常階段だった。
どうしてこんなところに……。
そう思った瞬間、壁に背中をつけさせられて。
顔の真横に中島くんの大きな手のひら。
スカートのすぐ下に長い脚。
横にも下にも逃げられない。



