「元カレがそこまで束縛すんのどうかと思うけど」
呆れたように中島くんが笑う。
そして私の肩を抱いた。
「遼クンの言うことは聞けないかな」
遼くんが眉をひそめる。
「上月のことは、俺が飽きるまで可愛がるって決めたんだよ」
身を少し屈めて、私の耳元でそう囁いた。
声にも肩をつかむ手に優しさもなにも感じられない。
何をそんな勝手なことを。
そう言って振りほどきたいのに。
そうはさせてくれない。圧倒的な雰囲気にのまれてしまって動けない。
暴力を振るってるわけでも怒鳴ってるわけでもない。
むしろ正反対。
静かに、ただ言葉を放っているだけなのに。
なぜか凍えるほど冷たく感じた。
中島くんのこと、初めて心から怖いと思ったかもしれない。



