中島くん、わざとでしょ



先のセリフをなかなか言わない。

どうせ悪口なら、焦らさなくていいんじゃないの。




ふと指先が伸びてきた。

そして私のほっぺたあたりに触れて

ぎゅっとつまむ。

それならぐいっーと引っ張られた。




……痛いい!

油断した!




「ぶっさいく」

「うるはい……」



うう……っ。
しゃべったらヘンな発音になるってわかってるのに反撃せずにはいられない。





「俺に弱み握られてんの忘れたのかよ。 不機嫌でも上機嫌でもいいだろ、 黙って言うこと聞いてろ。お前に口ごたえする権利ねぇーから」


「なっ……何様」


「上月は俺の下僕。逆らったら生徒会長が好きって全校生徒にバラす」




中島くんが中島くんだってこと忘れてたかもしれない。


さっき言いかけてたのって
上月が俺の下僕だってわかってなだろって。
たぶんそういうこと。

なんて男だ…。



悪魔再臨。


この人に話を聞いてほしいなんて一瞬でも思った自分が信じられない。