中島くん、わざとでしょ


忙しいから私に構っている暇もないのかもしれない。
しかたがないから、私も教室に戻ることにする。



ドアを開けると案の定、中島くんの周りには人壁ができていた。

しまったと思う。
お弁当箱だけでも、別のところに移動させておけばよかった。



そんな後悔をしながら自分の席に近づく。
ワイワイガヤガヤ、今日も盛り上がってる様子。


私の机も完全に男子の陣地と化していた。


群れの中に浦本くんを見つけたから、そっと肩を叩いてみる。




「あの…ちょっとお弁当を取りたいん────」

「うおおっ上月さん!」




必要以上に大きな声で反応されて皆の注目をいっきに浴びた。

ひいい、と縮こまる。


するとなぜか、男子が
さささっと周りから引いていって。




「し、失礼しました!」

「俺たちは出ていくのであとはごゆっくり」

「おいオメーら中庭行くぞ!」




まるで私を除け者にするように距離をとって、一目散に教室から出ていってしまう。



何事?!

唖然とする私。
おかしそうにクククッと笑ってみせる中島くん。


あっという間に二人きり。