中島くん、わざとでしょ



いま、なんて?
私ならいいって、何が……。




「煙草見つかったとき、上月ならいいかなと思った、素を出しても。……自分でもよくわかんねぇけど、なんとなく」




顔を見上げたら、「こんなこと言うの、不本意だけどな」って付け加えられた。





「だって、こんな気性荒いとか思わねぇだろ。おっとりほんわか〜で、ほどよくバカで、人畜無害そうな顔してんのに」


「なっ……」


にそれ。



おっとりほんわか〜、はいいとして。
いや、よくない。

おっとりほんわか〜、は、そのままバカに掛かってるんだ。




「イメージと違って悪かったですね……っていうか、私がこうなるのは、中島くんだけだよ。こんなに人を許せないと思ったの、初めて」


「ああそう。嫌われたもんだね、俺も」



嫌いも嫌い、大嫌い。





「やっぱり扱いにくい。普通の女なら、ちょっと優しくすればすーぐ騙されんのに」




やっぱり優等生の吐くセリフじゃない。
さては外で、相当あそんでるな、と思った。


無視無視。これで終わり。



今度こそ背を向けると、ちょうど、朝礼が始まる5分前のチャイムが鳴った。