中島くん、わざとでしょ


シンと静まる3秒間。
打ち破ったのは一人の男子。



「オメーら帰んぞ!
ひとり残らず今すぐこっから出ろ!」



それを合図に勢いよく退散していく。ドタバタと慌ただしい足音を立てて、10秒と経たないうちにもぬけの殻。

その様子を唖然と眺めていたミカちゃんも、終いには謎のピースを残して出ていってしまった。




教室の隅に、中島くんと私、二人だけ。




「みんな居なくなっちゃったんだけど……?」

「そうだな」

「そうだなって……ひゃあっ」



引っ張っていたカバンをさらに強く引っ張って、私の体を自分のすぐ手前の位置に移動させた中島くん。




「荷物下ろしなよ」


下ろすの? 帰らないの?

やや威圧的に言われたので逆らうことはしない。
大人しくカバンをフックに掛けて、中島くんと向き合った。