中島くん、わざとでしょ


それは……。

数日前のワーンシーンが頭に浮かぶ。


ほとんど話したことがないはずの私たちが、突然よく絡むようになったのは事実で、周りが驚くことも無理はない。

中島くんが私に執着している原因は、ただの口封じにすぎないんだけど。



中島くんが煙草を吸ってるって、浦本くんは知ってるんだろうか。
バレたらまずいっていうのは、最終的に先生に伝わることを恐れてるってこと。


周りを取り囲んでるメンバーはそれくらい知っているのかもしれない。

だけど、学校での中島くんはいつも優等生として存在していて、浦本くんの前でも穏やかな話し方をするから本当のことは分からない。




「彼女じゃなくても、そばにいることに変わりはねぇよな」


考え込むようにして、浦本くんが腕を組む。



「大事にしてやってくれよ、中島のこと」


それだけ言うと背を向けて、男子の輪ほうへと戻っていってしまった。