「だとしても、やだよ!太るのは絶対イヤ!!」
「俺は太ったとしてもキライになんてならないけど」
「――――そういう事じゃなくて!」
微笑ましい会話を繰り広げていると、『翔!?何してんの!?』と、聞き覚えがある声がし、振り返る。
『誰この子!え、翔おまえ浮気してんの!?』とでも言いたそうな表情の安達が立っていた。
安達は俺の家の近くの大学生。もちろん、麗美の事も知ってるし、俺が麗美と付き合っていた事も知っている。
「………言っとくけど俺、麗美とは別れてるから」
キョトンとしてる橋本に安達の事を紹介する事もなく、話だけが進む。



