「汚いよ………堀内くんの制服汚れちゃう………」
ぐちゃぐちゃで汚いのに、更に強く抱き締めては、
「橋本はさ、本当は陸とそうなっても良いって思ってたんじゃねえの」
私の心の内を見透かしてきた。
「…………………………………………うん」
まるで自分もそうだと言ってるみたいに。
「嫌われるのが怖くて本音を言えなかっただけだろ?だったら悪くねえじゃん。全然、”浮気される方が悪い”なんて言われるほどの事してねぇじゃん」
『だから橋本は悪くない』と慰めの言葉をくれる堀内くんに、ゆっくり頷く。
……頷きながら、また、泣いた。



