『大事な事無事解決した??時間つくってくれてありがとね』と、堀内くんを媚びるような顔で見る麗美さん。
私と全然違う。
女の子らしくて、男の子の胸を突く仕草が分かってる。
「私じゃ全然釣り合わない…………」
本音がつい、ボソッと漏れてしまった。
私の声が聞こえたのか、麗美さんはクスッと見下すような笑顔を私に向けてきた。
「あなたは………翔くんの友達??」
まるで『彼女なんて言わせない』と言いたげな顔で見てくる麗美さんに、堀内くんが『うぜぇな』と声を上げる。
”うぜぇな“堀内くんの口から吐かれた暴言を聞いて、麗美さんは殺気立った目で私をチラ見してきた。
――かと思えば、堀内くんの冷たい態度に焦ったのか、『ど、どうしたの翔くん………言葉汚いよ?』と、焦っている。
堀内くんと麗美さんの付き合いがどういう風だったか、見なくても何となく分かってしまった。堀内くんがいかに本心を隠して付き合ってきたのかが分かる。



