校門から徒歩2分の空地に安達さんは車を停めていて、私達を見た瞬間『お疲れさん!』と窓を開け声をかけてくれた。


「つーか、二人とも荷物少な!!俺の出迎えいらなくね!?つーか翔、俺への土産は??」

「………………ごめん、安達の土産忘れた………」

「ハア!!?」

「だから、土産はサナの連絡先ってコトで許して」


 『それならまあ、許してやるけどー』と、口を尖らせ、笑顔を溢す安達さんにハテナがたくさん浮かぶ。


 …………サナ??
 安達さんとサナは知り合いなの??


 疑問だらけの私に堀内くんは、

「修学旅行の行きで俺とサナは安達に乗せてもらってんの。で、サナのコトが気に入っちゃったらしくて」


 ククッと可笑しそうに笑う堀内くんに、私も釣られて心が和んだ。