「結果、オマエみたいな勘違い野郎が出てくるんだよ、陸」
堀内くんが陸くんに冷たい目を向けると、『うっせえな!!』と、怒鳴るなり石田くん達を振り払った。
慌てて部屋から出て行こうとする陸くんの腕を掴む。………陸くんの口から“別れる”って聞くまで安心できない。
「………陸くん待って。私ともサナとも別れてほしい」
『ああ』と、ボソッと吐かれたその言葉と一緒に、私の手も振り払われ、部屋から出て行ってしまった。 ――と同時に、『ごめん、私も行くね』サナもその場から離れようとした。
だけど、出て行こうとするサナの腕を、堀内くんは強く掴んで引き止める。
「待て。まだ話は終わってない」



