「堀内は美羽の事が好きなんだろ?悪いけど諦めて『お前さ、自分が仕出かした事分かってんの??』
『分かってて言ってるんならもう、どうしようもねぇか』と、ため息をつきながら、堀内くんは私の横へと座る。
そんな堀内くんに、
「は??ヤれる状況になってもヤれない堀内に言われたくない」
と、陸くんは不満げに俯いた。
「ヤれる状況だったら平気で他の女とヤちゃうようなヤツに見下される筋合いない」
堀内くんも負けじと言い返す。
“浮気”この言葉が陸くんを更にイラつかせる。
「浮気浮気って、お前らなんなの?俺がサナとデキてるって言いてぇの?証拠もねぇくせに好き勝手言ってんじゃねぇよ!」
………………証拠。
そうだ、結局証拠は何もないままだ。



