浮気してるくせに平然な彼







 無防備な状況だろうが、なんだろうが、我慢できないハズはない。


 『堀内くんは我慢した』その言葉をグッと飲み込んで、陸くんに訴えかけるも、『ここで襲わないなんて男じゃないよ。この状況で襲わないヤツなんていない。美羽は純粋で汚れてなくて本当にカワイイね』――同時に陸くんに部屋着のボタンを少しずつ外されていく。


 ーーーやめて。怖い。気持ち悪い。
 こんなの………こんなの、私が知っている陸くんじゃない。


「俺―――――」


 クローゼットの中から堀内くんの声が聞こえてきた。


「俺、昨日石田達に変なドリンク飲まされて、橋本と二人にさせられて。超絶ムラムラしてるのに、それでも手を出さずに耐え抜いたんだけど」