スキー場までの距離をバスで30分かけて移動した。
スキー場に着き、スキーをする為に必要なスキー板、ブーツ、ポール、などセットをレンタルし、先生と一緒に着用する。初心者用のコースに移動しゆっくり歩いていると、子供みたいにはしゃぐ先生に若干呆れる。
「…………つーか、先生仕事中でしょ。俺なんかとこんな事しててイイの??」
「イヤ、俺今自由行動だし。特に仲がイイ先生がいるワケでもないし、自由行動ってのは先生にとって地獄の時間なんだぞ」
溜まりに溜まっているであろう、先生の愚痴を聞きながら、『ヘェ』と適当に相槌を打つ。
「学校楽しいか??学生なんて一瞬だぞ。面倒くさいで毎日過ぎていくなよ」
「…………大丈夫です。勉強もがんばってるし、恋愛もしてるんで」
「恋愛かあ。学生の頃の恋愛はピュアでイイよなあ。大人になってからの恋愛なんてクソだぞ。先生も同棲してた彼女がいたんだが、ある日棚の中に隠してたヘソクリと一緒に彼女が消えたんだ………大人になってからの恋愛なんてイイように利用されるだけだぞ!」



