「陸と付き合ってる美羽が羨ましくて、それなのに今度は堀内から好かれてる事が羨ましくて………私も、誰かの1番になりたかった」
「サナ………」
「本当は陸の1番になりたかったけど………でも、もう、2番目に怯えながら生きていくのはイヤなの。だから堀内の1番でもイイかな、なんて思ったりしたけど……アイツは私なんかを好きになるようなヤツじゃない」
『だからって、本気で堀内が好きとかじゃないんだけどね』と笑って見せるサナに、心が痛んだ。
私が苦しんでいたように、サナも苦しんでたんだ。
私は自分の事ばかりで………
全然周りが見えていなかった。
サナだけが悪いワケじゃない。



