堀内くんは私の方へ振り向くなり、『何??』と返事をしてくれた。
「堀内くん、もう修学旅行の班決まってるよね……」
二人に何の相談もなく、堀内くんを誘う私に、当然、サナも陸くんも”美羽!!”と、余計な事をするなとばかりに呼び止める。
だけどこれは、私が二人にできる精一杯の反抗だ。
堀内くんを私の班に入れようと思っていたのに、
「決まってないけど。お前俺の班入れば?」
”俺の班もあと一人足りねぇんだよ” と、逆に私が誘われてしまった。
ダメだった。堀内くんはもうほぼほぼ、決まってるみたいだった。
「俺達の班、男ばっかだし。 俺さ、こないだ不良から助けてやったよな? その借り、まだ返してもらってないよな??」



