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こんな憂鬱な状況でもいつも通り、なんら変わりなく日常が過ぎていく。
日常は変わらない。 だけど陸くんとサナが浮気しているという事実が消えたワケじゃない。
「班決め、今日までじゃん。 俺ら3人と、あと一人誰入れる?」
陸くんが”さっさと決めてしまおう”と私とサナに聞いてきた。
私達の高校は修学旅行で北海道に行く。
あと一人………ちらっと前の席の堀内くんを見ると、石田くん達と談笑していた。
堀内くんとはアレからまともに話をしていない。
”都合のイイ女に成り下がれば?” 堀内くんの言葉も私の心に刺さったままだった。
堀内くんは私に愛想を尽かしてる。 だから堀内くんには助けは求めたらいけない。
頭ではちゃんと分かっている。
だけど陸くんとサナが浮気している事を知っているのは堀内くんだけだ。
『どうしたらイイか分からない』と言ったクセに、前の席の堀内くん、……の肩をゆっくり叩いてみる。
こんな時ばかりどうにかしたくて、堀内くんを頼ってしまう。