結局橋本に『迷惑じゃない』と伝えられないまま、夜になってしまった。


 夜ご飯を食べ終えた後、先生から『遅刻したんだから反省文を書いて持って来なさい』と言われていた為、“何を書けば良いのか分からない”と半べそを書きながら苦戦するサナの分も書き終え、二人で提出しに行く。


「……………まあ、良いだろう。次からは気をつけろよ」

「……………ハイ。すみませんでした」


「あと、橋本の件でバスが騒がしかったが……何があったんだ??」


 …………何があったかと聞かれ、ポンと説明できるほど軽くない。


 サナが“ココは私に任せて”というようなドヤ顔で、『私が美羽と喧嘩してただけです。それである事ない事噂立っちゃったんです。でも、もう仲直りしたんで大丈夫です』と、上手い事理由をつけて担任を安心させた。