考えれば考えるほど分からなくて、


「アイツ言うほどかっこよくないし、全然優しくねぇし。そんな男に惚れてんじゃねぇよ」


また言い合いになりそうな言い方をしてしまう。


 サナは険しい顔をするだけでいつもみたいに言い返してはこなかった。



「陸はサナに謝るタイミングを見計らってんだよ。それが今なんだよ。アイツは絶対にサナに謝ってくる。戻るなよ、アイツが言う事は全部ウソだ。今度こそ綺麗サッパリ陸から離れろ」


「…………うるさいわね。私の目的は陸と付き合う事なの。陸が謝ってきたら許すに決まってるじゃない!アンタから忠告されて吹っ切れるんなら、最初から2番目になんてならないわよ」


「俺さ、色々考えたんだけど、陸がいる位置って言ってしまえばどん底じゃん??クソみたいなどん底からいい加減抜け出せよ。そこを抜け出す時が今なんだって」


「でも私から浮気しようって………『関係ない。そこを抜け出す時が今だって言ってんだろ』