浮気してるくせに平然な彼












 時間になり、保安検査を受け、搭乗口に移動し搭乗ゲートを抜けた。


 飛行機の機内へと歩いていると、
 

「橋本!!!」



 私の後ろを歩いていた堀内くんが私に声をかけてきた。


 私となんて話さない方がイイのに。


 それでも堀内くんの優しさに甘えてしまう。


「なんつー顔してんだよ。橋本は何も悪くないんだから気にすんな」


「………でも」


でも、堀内くんが好きだって事は事実だ。
 だから皆に言い返せなかった。



「んな暗い顔するなって。友達なんて100人もいらないじゃん。橋本には俺たちがいるじゃん」