橋本を救いたいという動機が、石田達には伝わっていない。
俺もただただ、善意で橋本に手を伸ばしてるワケじゃない。
「俺、橋本が好きだ。だから、陸と橋本を引き離したい」
ポケットから財布を取り出し、”俺が食いそうなの適当に選んで良いから”と、5000円札を差し出す。
「今日サナと話し合ってどうすんの」
「味方にする。そんで、修学旅行の最終日に陸とサナと俺と橋本で話し合う。そこで陸と橋本を引き離す。だから部屋とかそこらへん、お前達にも協力してもらう事になる」
「じゃあ、引き離したら橋本に告んの??」
どうやらくっつけたいと思ってくれてるのか、急に『告るんなら協力する!!』と、ノリノリな松本。
石田もウンウンと強く頷いていた為、『告る』とノってみる。……つーか、告る前提の約束とか俺、絶対ミスれないじゃん。
「分かった!!本当になんでも良いんだな!?告る事成功して買ってくるけど良い!?」
………は???



