また、ここに来てしまった。


 前はここで不良達にナンパされたんだっけ……


 ぼんやりと、その時の事を思い出しながら、同じ場所へと座り込んだ。



 ーーーもう、イイや。
 今度ナンパされたら、連れてかれてもイイや。



 汚れてしまったら、陸くんは私と別れてくれるだろうか。『知らない男に犯されたんならもういらない』と、切り捨ててくれるだろうか………



 涙も枯れたと思っていたはずなのに、やっぱり枯れてなくて。


「……………ッ」


 声を押し殺しながら、顔を伏せ、泣いた。



……私は相当運がついてないらしい。


『何してんの?』と、またこの間のように声をかけられ、ゆっくり顔を上げる。



 視界にウチの学校の制服を着た男子、


 ………堀内くんだった。