希望が絶望に変わった時、クラスの人たちが次々に教室に入ってきてしまった。
…………もう話し合いはできない。
仕方なくサナの胸から離れ、ゆっくりと席へ着くと、堀内くんも私が座った事を確認して席へ着いた。
サナは『美羽』と、私に何か話したそうにしていたけど、無言で首を横に振った。
……………初めて、自分からサナを拒絶した。
堀内くんも、同時に席に着いたからといって、何かを話しかけてくる様子はなく、ホームルームが始まった。
…………今日、1日が憂鬱で仕方ない。
放心状態に近い私のスイッチを入れるかのように、スマホがスカートのポケットの中から振動した。