クラス替えをしてから一度も会うことは無かった。 G組だったんだ…… 「あれ、名月さんじゃない?」 なっちゃんに気づいた楓が私の肩を叩いた。 「う、うん…」 私と結弦君のことを全て話した二人には私となっちゃんの間にある溝も知っている。 「ごめんね、ヒナ…」 「栞里のせいじゃないよ」 そもそも、関係が悪くなったのは私のせい。 なっちゃんの大事な人を、奪おうとしたのだから。 でも神様は正しい。 私には罰を与え、なっちゃんには……幸福を与えるのだから。