「…………あ、の、」
「ああ〜! もう!」
オレが何か言おうと口を開くとほぼ同時に、先輩はグシャッと自分の髪をかき乱すと、はあ〜と大きく息を吐いた。
「もういいよ」
「……はい?」
「もういい」
「……っと、何が?」
「これまで、お前以外のヤツがハルにちょっかいかけて来なかった方が、奇跡的な幸運だったって事だろ?
だって、あんなに良い子なんだぜ、ハル。
誰より可愛くて、底抜けに優しくて、思いやりに満ちあふれていて、更に頭もいいんだ。
多分、これまでだって、ハルに惹かれた男はいたんだよな。
ただ、オレがいたから遠慮してくれただけで。
一ヶ谷は、たまたま、オレのことを知らないままにハルに出会って恋をした。
そりゃ、惚れるよな?」
広瀬先輩はため息混じりに独白する。
「で、色々あって、ハルに相当酷いことをした」
一瞬の間の後のその言葉に、ゴクリと息を飲む。
自覚しているし反省もしているけど、改めて聞くと胃がギュッと締め付けられる。
「でさ……多分だけど、ハル、お前のこと、サラッと許したんだろ?」
強い瞳で見つめられて、思わず頷く。
「……そりゃ、忘れられないよな」
広瀬先輩は、はあーっとため息をつく。
「いいさ。ハルがオレしか見てないのは間違いないから」
「ああ〜! もう!」
オレが何か言おうと口を開くとほぼ同時に、先輩はグシャッと自分の髪をかき乱すと、はあ〜と大きく息を吐いた。
「もういいよ」
「……はい?」
「もういい」
「……っと、何が?」
「これまで、お前以外のヤツがハルにちょっかいかけて来なかった方が、奇跡的な幸運だったって事だろ?
だって、あんなに良い子なんだぜ、ハル。
誰より可愛くて、底抜けに優しくて、思いやりに満ちあふれていて、更に頭もいいんだ。
多分、これまでだって、ハルに惹かれた男はいたんだよな。
ただ、オレがいたから遠慮してくれただけで。
一ヶ谷は、たまたま、オレのことを知らないままにハルに出会って恋をした。
そりゃ、惚れるよな?」
広瀬先輩はため息混じりに独白する。
「で、色々あって、ハルに相当酷いことをした」
一瞬の間の後のその言葉に、ゴクリと息を飲む。
自覚しているし反省もしているけど、改めて聞くと胃がギュッと締め付けられる。
「でさ……多分だけど、ハル、お前のこと、サラッと許したんだろ?」
強い瞳で見つめられて、思わず頷く。
「……そりゃ、忘れられないよな」
広瀬先輩は、はあーっとため息をつく。
「いいさ。ハルがオレしか見てないのは間違いないから」



