この痛みが、もう少し続きますように。



「先生、好きです」

「うん」

「でも、責任を感じて私を受け入れるつもりなら、そんな優しさいらないです」

私は先生を、縛り付けたくはない。


「そうやって割りきれたら楽なんだけど……」

すると先生は急に歯切れが悪くなる。そして、ビー玉みたいな綺麗な瞳で私のことをまっすぐに見た。


「ずっと宮村のことが頭から離れない」


ドクン……と、天井に届く勢いで心臓が跳ねた。


「責任はあるし、お前は生徒だし、俺は教師だし、やっぱり社会人としてあるまじきことだなって思うけど……。俺も、宮村のこと好きみたい」

「……っ。みたいってなんですか!」


嬉しさと、もどかしさで先生の胸を幼い子どものように叩くと、生徒たちの声とともにバタバタと廊下が騒がしくなった。

先生は「しー」と、人差し指を口に当てて、私はコクリと頷く。