たとえばきみとキスするとか。






週末が終わり、月曜日がきた。

日曜の夜に雪子おばあさんたちは約束どおりお土産を買って帰ってきた。『留守中に変わりはなかった?』と聞かれて、『なかったです!』と答えたけれど……。


「っていうかなんで自転車やめたの?」

「バレたんだよ。つかたぶん誰かにチクられた」

いつも蓮とふたりでの登校が今日からは蓮も交えて3人。歩いてるだけでオーラを放つふたりの後ろ姿を私は少し下がったところで見つめる。

すると、同じタイミングで蓮と零が足を止めた。


「莉子、早くおいで」

「莉子、早くこい」

ハモってはいるけれど、ハモっていない言葉。


なにかがおかしい。

いや、蓮と零は普通だ。あの出来事たちがなかったかのように普段どおりだけど……。


『わかんねーじゃなくて、わかれよ』

『少しだけ、このままでいて』

幼なじみという距離ではない近さを味わってしまい、私は完全に色々と普段ではいられなくなってしまった。


雪子おばさん、ごめんなさい。

変わったことはたくさんありました。あの日から胸の鼓動がひどくうるさくて、自分がどっちにドキドキしているのか分からなくなってきた。