野次馬の生徒たちがバラさないことを願いながら、私は零を連れて家へと帰った。
そして零を部屋に残したまま、私はすぐに出掛けて10分足らずでまた戻る。零はなにかを言いたそうな顔をしてベッドに座っていた。
「じっとしてて」
私はコンビニで買ってきたばかりの消毒液を零の頬へと吹きかける。
「痛い」
「痛いことしたアンタが悪い」
私は優しいとはいえない力加減で、箱から出した絆創膏を貼った。
よく見ると右手は内出血してるし、口も切れている。私はため息をつきながら、ガーゼを消毒液で濡らした。
「なんでケンカなんかしたの?」
零は昔から荒々しいところがあって、自分から手をだすタイプじゃないけどプツリと糸が切れてしまうと見境を失ってしまう。
「目つきが悪いって、ケンカ売ってきたのは向こうだ」
「買わなくてもいいでしょ」
「女にはわかんねーよ」
そっぽを向こうとした零の顔を強制的に押さえて、また私は傷の手当てをしていく。



