たとえばきみとキスするとか。



そして学校が終わり放課後。今日は委員会があるらしく、蓮は学級委員のため1組を出ていく後ろ姿を見かけた。


蓮が委員会に入るなら、私も入ればよかった。

でも学級委員なんて私に務まるわけがないし、広報は面倒くさいし、図書は眠くなりそうだし、美化なんて自分の部屋も片付けられらないのにって感じで、どれも人任せにしてしまった。


「莉子。私、部活行くね」

しいちゃんは制服からジャージに着替えていた。


「うん。また明日ね」

しいちゃんが着ているジャージは羽球(うきゅう)部と書かれていて、バドミントン部のオリジナルのもの。羽根をイメージしたロゴも可愛いし、仲間たちとおそろいのジャージを着てる姿がちょっと羨ましい。

運動も苦手だし、と私は帰宅部を選んでしまったけど、委員会同様に自分にはムリだとはじめから諦めて一線を引いてしまう。私のわるい癖だと思う。

少し傷心になりながらも、家に持ち帰るノートやペンケースをカバンに入れる。


……と、その瞬間。静寂を切るように廊下がザワザワと騒がしくなった。

どうしたんだろうと、私も廊下に出てみるとまだ校舎に残っていた生徒たちが体育館へと続く外通路に向かって走っていく。


「あ、浅倉さん!」

そんな中で、声をかけてきたのは染谷くんだった。